魅力あふれる野鳥

さいたまの夏2013

オオヨシキリのテリトリー宣言

オオヨシキリ

6月、夏が近づいて来るとオオヨシキリがやってきます。葦原の中に陣取って声高らかに縄張り宣言をします。「ギョギョシ、 ギョギョシ、  ギョ、ギョッ、  ギョ、ギョッ」あちこちで背の高いヨシを見つけててっぺんによじ登りながら、大口を開けて一生懸命鳴きます。真っ赤な喉が丸見えです。

 

 

オオヨシキリは日本に夏鳥として東南アジアから渡ってきます。ヨシキリのは葦(あし)原を住処としていますが、葦が(悪し)となるのを避けてヨシと読んだことから、ヨシキリと名前が付けられたようです。

 

 

 

 

 

 

 

こちらは秋に枯れた葦原で見つけたオオヨシキリの巣です。夏にはここで子育てしていたのですね。ちなみにオオヨシキリは一夫多妻なのだそうです。

 

 

 

 

葦原や草地で昆虫やクモ、植物の実を探して食べます。
下のショットはなかなかのカワイ子ちゃんですよね。

 

 

子育ても峠を越えた7月初旬、水路に水浴びにやってきました。

 

 

 

 

 

 


幾何学模様の羽のササゴイ

ササゴイ

水辺にやってくる夏鳥、ササゴイ(英名;Striated Heron)、体長は52pほど。マレーシアやインドネシアから日本にやってきて子育てします。
英名は「溝のあるアオサギ」と訳せますが、羽が金属のような光沢があり、幾何学的な模様があります。人影の少ない早朝に河原や水辺に出てきて魚を食べます。

 

ササゴイ

 

朝の食事を終えて池の真ん中の人工物の上でくつろいでいます。

 

 

 

ササゴイ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川岸の桑の木の茂みの中で川面を見つめながらじっと動かないササゴイ。
ひとたび川に入って魚を見つけると、驚くべき俊敏さで首を伸ばし、くちばしで一突きして仕留めます。

 

ササゴイ
頭頂部から後ろになびく冠羽が自慢です。

 


子沢山のカルガモ

カルガモ

夏は野鳥たちの子育ての季節です。カルガモ(英名;Spotbill Duck)のお母さんの子育ての一コマをご紹介します。カルガモは水辺の草の茂みに巣を作って10ケ前後の卵を産みます。6月中旬のある日、川岸で顔なじみさんと話し込んでいるときにカルガモ一家に出会いました。

 

カルガモ

 

 

カルガモの母親は川幅が狭くなっていて人目に付きやすいところをたくさんのひなを引き急がせながら懸命に川を下ります。危険がいっぱいの自然の中では子育ての気苦労は計り知れません。

 

カルガモ
7月中旬、水鳥公園の池で。子供たちはだいぶ大きくなってお母さんと変わらないほどです。こちらに顔を向けているのが母親、子供たちは競うようにして水辺の草を食べています。

 

カルガモ

 

 8月中旬、水鳥公園のカルガモ一家。子供たちはすっかり大きくなりました。          

 

カルガモ
先頭がお母さん、大きさだけは一人前のようですが、・・・。

 

カルガモ
夏が終わりに近づいても、カルガモ一家はお母さんを先頭にお行儀よく行進しています。手前を飛んでいるのはチュウサギです。

 


バンの子育て

バン

川越市の東端の沼でバンの親子に出会いました。写真はツガイの両親です。体長は32p、クイナの仲間で警戒心が強く、見かけることは少ないです。英名;Moorhen はヒースの茂みに住む鶏といったところですか。漢名は田鶏、バンの名前の由来は、いつも田んぼにいる、田の番をしている鳥というのが通説です。赤い額板が特徴的です。

 

バン

 

6月末のある日、池を周っている側道のすぐそばのハスの林の中にバンの親子がいました。

 

バン
まだ産毛に覆われている赤ちゃんです。

 

バン

 

ちいさくてかわいいですね。

 

バン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飛ぶための羽はまだ生えていないけれど、長くてがっしりとした足と大きな目は生きていくための必需品のようです。

 

 

 

バン

 

 

 

 

 

 

 

この日、赤ちゃんは3羽確認できました。

 

バン
一週間後バンの赤ちゃんはだいぶ大きくなっていて空を飛ぶための羽も少し生えてきています。

 


子育てに奮戦中のカイツブリ

カイツブリ

カイツブリ(英名;Little Grebe、体長26p)、日本では積雪の多い地域を除けば、一年中河川や沼で見ることができます。潜水して水中の魚やカニエビといった甲殻類を捕食します。この写真はそのカイツブリの雛たちです。イノシシの赤ちゃんのウリボウに似て、黒白の縦縞の産毛に覆われています。

 

カイツブリ
親鳥たちは水に潜って小魚を捕まえて、子供たちに与えます。エサをもらえるのは魚をくわえた親鳥に一番先に近づけたヒナです。ヒナの大きさはかなり違っていて、要領よくたくさん食べること食べられない子がいるようです。

 

カイツブリ

 

親鳥は、ヒナにとってはかなり大きめの魚を捕まえました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カイツブリ

 

ヒナは大きな魚を一生懸命くわえました。そして目いっぱい口を開いてごくりと飲み込みました。すごい食欲ですね。

 

 

 

 

カイツブリ

 

 

 

 

 

親鳥たちがエサ取りをやめていなくなると雛たちは身を寄せ合ってじっと親鳥の帰りを待ちます。

 

カイツブリ
カイツブリの雛たちの行進をじっと見守るカルガモ。なんだか微笑ましいほんわかとした感じです。

 


ホウアカとの出会い

ホウアカ

ホウアカ(英名;Grey-headed Bunting)は、スズメ目ホウジロ科の体長16pの留鳥です。遠目にはスズメ目の野鳥は識別がとても難しいです。写真にとって仔細に見比べるとよくわかります。頭は灰色、頬は茶色、白ののどから首の辺に黒色の模様、胸には茶色のネックレスと、なかなかおしゃれです。

 

ホウアカ

 

ホウアカとは今年初めてお目にかかることができました。高原の草地に住んでいるという先入観がありましたが、意外に近くの葦原などに暮しているようです。

 

ホウアカ
細いススキの穂先に止まって胸の飾り模様を見せてくれました。

 

 

ホウアカ
ホウアカはオスメスほぼ同じ色模様です。メスの方が頭の灰色や首回りの黒や茶の模様が薄い色合いです。この個体は全体の雰囲気からメスではないでしょうか。

 


蓮池のカワセミ

カワセミ

この日はハスの花の咲く水鳥公園でカワセミが花の上に止まってくれないかなと夕方まで粘りました。ハスの実の上には止まってくれましたが、残念ながら花の上どまりは次のシーズンまでお預けです。

 

カワセミ
まだ幼い子供のカワセミです。

 

カワセミ

 

ちょっと飛んではすぐに一休み。

 

カワセミ
花の近くには来てくれました。

 

カワセミ

 

でも花にはとまってくれませんでした。

 

カワセミ
背中の鮮やかな青色を自慢しているポーズです。

 


個性的な野鳥たち

エナガ

こちらはエナガ(英名;Long-tailed Tit、体長14p) 小さな動きの素早いエナガが珍しく枝に止まってポーズをとってくれました。

 

ヒヨドリ
ヒヨドリ(英名;Brown-eared Bulbul)が椿の樹上で羽繕い、羽をいっぱいに広げて素敵なポーズですね。

 

ツバメ
巣の材料集めに忙しいツバメです。

 

サギ
コサギとチュウサギのお見合い?

 

ゴイサギ
ゴイサギの幼鳥、星ゴイ君 「君は誰?」

 

タヌキ
小畔川に隣接する草地が施設建設のため今年限りで姿を消しました。草が刈り取られた後をさまよい出てきたタヌキ君です。

 

 

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