春は冬鳥が去って留鳥や夏鳥たちが繁殖を始める季節
冬鳥のオオダイサギ(英名;Great Egret、体長 98-104p)がカラシナの咲く川岸でエサ探ししています。これから中国東部〜ロシア北東部へ渡って子育てして11月ごろにまた日本に渡ってきます。脚の大腿部の黄色が特徴で、日本で繁殖しているチュウダイサギ(英名;Eastern Great Egret、80-98p)は脚全体が黒色で、識別のポイントです。
朝日を浴びながら小魚を探すオオダイサギ。これまで日本にいる最大のサギと言われていたアオサギ(英名;Grey Heron、体長 93p)よりも大きいです。
本州では冬鳥、夏には北海道や沿海州方面で繁殖するバン(英名;Common Moorhen、体長32p)の成鳥。真っ赤な額版がとてもきれいです。
こちらはまだ額版がないバンの幼鳥です。
桜の花が開花した3月末、近所の池ではコガモ(英名;Teal、体長 38p)のオスがまだ北国帰らずに残っていました。
4月半ば、冬鳥のハシビロガモ(英名;Northern Shoveler、体長 50p)が羽ばたくのを撮影しました。シベリア方面に渡る決意はできたでしょうか。
春先にあちこちにやってきたキレンジャク、ヒレンジャク
よく行くビオトープに今年はたくさんのヒレンジャク(英名;Japanese Waxwing、体長 18p)がヤブランの実を食べにやってきました。山にヤドリギなどの食べ物が少なかったのでしょうか。ヒレンジャクの群れにキレンジャクも数羽混じって採餌しては河原に降りて忙しく水を飲んでいました。
ヤブランの実を食べるヒレンジャク。
掬い取るように水を飲み込むヒレンジャク。これから本州、北海道を経由して繁殖地の沿海州に渡っていきます。
こちらはキレンジャク(英名;Bohemian Waxwing、体長 20p)です。樹上からヤブランを食べに飛び降りるところです。
河原の石の上に降りてきて水飲みするキレンジャク。日本列島を北上しながら体力をつけてシベリア方面に渡って行きます。
さいたまの春を迎えた留鳥たちの楽しいしぐさや表情を切り取りました。
小さな花の咲いている畑に降りてアオゲラ(英名;Japanese Green Woodpecker、体長 29p)のオスがエサを探しているのに出会いました。
ヒノキのてっぺんに止まったアオゲラ。やはりこの季節、伴侶を探すことが最優先ですよね。
恋の季節を迎えてメスのキジ(英名;Common Pheasant、体長 ♀88p ♂81p)も見かけるようになりました。
メスのキジの傍でオスが尾羽を広げて身体を大きく見せながらお辞儀をしています。求愛している所です。
想いがかなったオス、これからはテリトリーを守ってメスの子育てをみまもっていくのが大切な役目です。
花の中でとても良い雰囲気のスズメ(英名;Eurasian Tree Sparow、体長 14p)。これから子育てです。
梅の花に囲まれて幸せそうなヒヨドリ(英名;Brown-eared Bulbul、体長 28p)。
草原で採餌するムクドリ(英名;White-cheeked Staeling、体長 24p)。
実を付けたサクランボにやってくるムクドリ。
メスに求愛給餌するモズ(英名;Bull-headed Shrike、体長 20p)のオス。
エサを探しに飛び立つモズ。
梅の枝に止まったシジュウカラ(英名;Japanese Tit、体長 15p)
花が咲き始めた河原の草むらを忙しく飛びまわっているセッカ(英名;Zitting Cisticola、体長 13p)のオスを見つけました。セッカのオスはこの時期口の中が黒くなります。
飛び出したすぐ後ろの草むらの中に巣作り真っ最中のセッカのオスです。巣が完成するとここにメスを呼んできます。
オナガ(英名;Azure-winged Magpie、体長 37p)がサクランボの木にやってきて実を食べています。
オナガはサクランボの実を食いちぎりながら食べます。ムクドリのように丸のみはしないです。
川岸の枯れ枝にガビチョウ(英名;Chinese Hwamei、体長 22p)が二羽止まっているのを見つけました。
ツガイでしょうか、仲良く羽繕いしています。
埼玉県の県鳥、シラコバトに逢ってきました
シラコバト(英名;Eurasian Collared Dove、体長 33p)は英語名からわかるように中国、インド、ヨーロッパに広く分布していて、首の後ろに細く黒色の襟のような羽が回っているのが特徴です。国の天然記念物にも指定されていて、埼玉県民の鳥として大切に保護されています。埼玉県など関東北部にだけ生息していて生息地に行かないとなかなか見られません。ようやく電線に止まったシラコバトを見つけました。
シラコバトが飛び込んだ葉の良く茂った大木の傍でじっとしているとようやく顔を出してくれました。とても用心深いです。
枝を巧みに伝わってよく見えるところに出てきてくれたシラコバト、黒色の襟の羽がよくわかります。
特徴の長い尾をじっくりと見せてくれました。
フィリピン方面から渡ってきたミゾゴイ
昼でも薄暗い森の中でミゾゴイ(英名;Japanese Night Heron、体長 49p)に出会いました。ミゾゴイはフィリピン方面などで冬を過ごしてから日本に渡ってきます。
太い枝の上を巧みに移動するミゾゴイ。雌雄同色だそうです。
枝に止まってじっと動かないミゾゴイ。何をしているのでしょうか。
いきなり大きく羽を広げと飛び立ちました。
飛んでいった先は人影のない落ち葉の溜まった小道です。ミゾゴイはまたそこでじっと動きません。何かの気配を探しているようです。
いきなり地面に嘴を突き立てて中から太いミミズを引きずり出し、ガバッと大きく口を開いてひと飲みにしてしまいました。
上空を何かが飛ぶんで来たようで一瞬警戒のポーズを取ったミゾゴイ。暗い場所での撮影はなかなかむつかしいものです。
毎年4月中旬になるとボルネオ方面から渡ってきたコムクドリ(英名;Chestnut-cheeked Starling、体長 19p)が近くの川の堤防沿いの桜並木に虫を食べに立ち寄ります。写真は河原の灌木に止まったコムクドリのツガイです。
5月になると東南アジアで越冬していたオオヨシキリ(英名;Oriental Reed Warbler、体長 18p)が河原の葦原でにぎやかに囀るのが目に入ります。
オオヨシキリのオスたちはお気に入りのソングスポットでしばらく囀るとまた次の場所に行って囀り、懸命にテリトリーを主張します。
この葦原がオオヨシキリたちの子育ての場所です。
今年もさいたまの森にサンコウチョウ(英名;Japanese Paradise Flycatcher、体長♂45p ♀18p)がやってきました。こちらは得意の一節を囀るオスです。
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