春を喜ぶ野鳥たち
お花見をするカワウ(英名;Common Cormorant,体長;81p)いつもの池のカワウが桜の花の中で 「これは魚じゃないから食べられないよなぁ」
4月初旬、南の国から帰ってきたツバメ(英名;House Swallowは、羽を休める間もなく忙しく巣材を集め泥と混ぜ合わせては営巣場所に運んでいました。
スズメ(英名;Tree Sparrow)が満開の桜の花をついばんで蜜を食べています。花托のところでちぎって甘い蜜だけ食べて、あとはポイ捨て。
カルガモ(英名;Spotbill Duck)が池から草むらに上がってきました。小さな花を一杯咲かせた柔らかい青草をおいしそうにつまんでいました。
タヒバリ(英名;Water Pipit)はレンゲと菜の花に囲まれてとても楽しそうです。
オオタカが花芽の出てきたクルミの木に止まりました。この付近では初めてオオタカを間近に撮影することができました。
クルミの木から飛び立ったオオタカが河原の草むらに獲物を見つけて急降下、でも狩りは失敗のようでした。
声高のコチドリ
夏鳥のコチドリ(英名;Little Ringed Plover,体長;16cm)が湿地の水溜まりを「ぴぴぴっ、ぴぴぴぴ」と甲高い声を上げながら歩き回って小さな虫を食べていました。目からほほそれにおでこと胸のところに黒色の帯があります。また目の周りには黄色のアイリングがあって、なかなか個性的な顔つきをしています。コチドリの仲間にはシロチドリ、メダイチドリ少し大きめのイカルチドリなどがあり、遠目ではなかなか見分けがつきません。
泥の中に嘴を差し込んで小さな虫を捕まえます。どうやって虫の居所を判別するのか不思議です。
カメラを構えているとこちらを睨んで「ぴぴぴぴっ」と大きな声を上げながら羽ばたきをしました。この辺りに営巣でもするつもりでしょうか。
テリトリーをアピールするオスのキジ
いよいよ春本番。オスのキジ(英名;Japanese Pheasant,体長;♂81p)が勢力地内を移動しながらエサを食べていました。そして、時々立ち止まってホロ打ちをしては「ケェッー、ケェッー」と大声で鳴いてテリトリーを宣言します。
群生した「からし菜」が黄色の花をつけた場所にやってきたオスのキジ君、しばらく辺りの様子を見ていました。
そろそろ恋の季節のホウジロ
冬の間は草薮に隠れて「チッ、チッ」と小さな地鳴きだけしていたホウジロ(英名;Siberian Meadow Bunting)も植物の芽吹きとともに目立つところに出てくるようになります。
オスは見通しの良いお気に入りの止まり木で良い声で鳴いて縄張り宣言をします。
オスの鳴き声は近くにいるメスにもきっと頼もしく聞こえていることでしょう。
柔らかな葉をいっぱいつけた草地には子育てに欠かせない昆虫類もたくさんいます。ヒナが孵ると親鳥たちは給餌でとても忙しくなります。
群れを離れカップルになるムクドリ
町の中の大木に群れでネグラを取っていたムクドリ(英名;Grey Starling)たちも春には群れを離れてカップルとなります。オスメスの見分け方は、頭部から背中の黒色が濃いのがオス、メスは全体に薄い色合いだそうです。しかし現物は並んでいてもよくわからないことが多いです。
傾いた日差しを背に受けながら二羽でたたずむムクドリ。今夜のネグラは決まったのでしょうか。
早くもやってきたオオヨシキリ
初夏が近づいたある日、オオヨシキリ(英名;Oriental Great Reed Warbler)の鳴き声のする辺りに近づいてみると、いました、いました。今年も南の国から子育てのために帰ってきてくれました。
定位置のヨシの葉に止まって「ギョギョシ、ギョギョシ、ギョシギョシ」と大きな声を上げるオオヨシキリ。
住処のヨシ原の近くに水路工事の作業者が出入りしたため、ヨシ原から飛び出し、満開のニセアカシアの花に止まっては警戒の大きな鳴き声を上げていました。作業者たちのおかげでニセアカシアの白い花に包まれたオオヨシキリを写真に収めることができました。
フクロウの子育て
毎年フクロウ(英名;Ural Owl)が子育てしていた柳の老木がこの2月の大雪で倒れてしまい営巣する樹洞がなくなってしまったのですが、本当に幸いにもフクロウをよく知っておられる方がすぐ近くの大木に立派な巣箱を取り付けてくれました。親フクロウもこの巣箱で営巣することを決心してくれて、かわいらしい赤ちゃんフクロウが誕生しました。
赤ちゃんフクロウも巣穴から顔を出すようになると巣立ちも近いようです。巣立ち、といってもうまく飛べないので巣から地面に落ちてしまいます。
こちらは近くの樹上に止まって子供たちを見守るお母さんフクロウです。フクロウは夜行性で、夜になると離れた場所で休んでいるお父さんフクロウと共働で野原や田畑でネズミなどのエサを狩って巣箱に運んできます。
赤ちゃんフクロウは巣立ちまでの何日間を外界の様子を見ながら過ごします。もちろんフクロウは昼間でも目は見えます.。眠くなると大あくびをして顔を外に出したまま眠ってしまいます。
無垢な赤ちゃんフクロウのかわいらしい表情やしぐさを見ていると時間の経つのも忘れてしまいます。
猛禽にふさわしいがっしりした足で頭掻きです。時々巣箱の穴から出して羽を伸ばしますが、こちらもすぐにも飛ぶことができそうなほど立派に育っています。
体の大きい赤ちゃんフクロウの陰にもう一羽の赤ちゃんフクロウの顔が見えました。この巣箱には2〜3羽の赤ちゃんフクロウがいるようです。
巣立ったばかりのトラフズク
巣立って間もないトラフズク(英名;Long-eared Owl,体長;36p)のヒナと出会いました。トラフズクは樹高7〜8mほどの常緑樹の上部に枯れた小枝で巣を作っていました。そこから巣立ったトラフズクは4兄弟。愛くるしいしぐさを何枚も撮り止めることができました。このショットは子供のトラフズクが首を横にしてこちらを見ているところです。
巣立ち雛もすっかり一人前の出で立ちです。まだ親のような立派なものではありませんが、頭のところをよく見ると小さな羽角が生えています。
ときどきとても精悍な表情になります。将来が楽しみな感じです。
昼間の間、子供たちのお母さんは近くの別な木の上の葉影に隠れながら彼らを見守っています。夜になるとネズミや小鳥などを狩ってきて子供たちに与えます。
子供は樹上で羽を大きく広げて飛び立つ練習をしているようです。羽の力が強くなると親鳥と一緒に営巣地を離れていきます。
まだまだ羽の力は不足のようです。少し羽を動かすとすぐに疲れて枝の上に座り込んでしまいました。
キツネの子育て
小畦川の堤防脇の湿地の一角で毎年キツネが子育てをしています。今年も2頭の子供たちが元気に育ちました。人家が近く食べ物をどうやって探しているのかいつも心配しながら見守っています。また、昨年から湿地の大半が公園に整備されてしまいキツネの生息地はとても小さくなってしまいました。来年も子ぎつねに会えるのでしょうか。
二ホンモモンガ
こちらは二ホンモモンガ。とあるお寺の境内にある杉の木の小さな樹洞に巣を作って住んでいます。夜行性で昼間は巣穴野中に隠れていますが、夕方になると穴から顔を出して辺りの様子を伺うようになります。暗闇の中でもよく見ることができる大きな眼で餌(植物性?)探しなどをします。モモンガは体重200g位の小さな動物で、ムササビよりもはるかに小さいです。ペットになっているフクロモモンガやアメリカモモンガとは異なる種類です。
日が傾くにつれて少しずつ体を乗り出してきます。
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