ヒノキの森でサンコウチョウが子育て
うっそうと茂ったヒノキの森でサンコウチョウ(英名;Japanese Paradise Flycatcher、体長 ♂44.5p ♀17.5p)がヒノキの小枝に営巣しました。巣が完成しても数日は抱卵しませんでした。メスが卵を産みそろえるまで待っていたようです。上の写真はサンコウチョウのオスです。写した角度で尾羽があまり長く見えないですが、実はオスの尾羽の長さは巣の直径の三倍近くもあります。
こちらはサンコウチョウのメスです。尾羽はオスに比べて短く背中の羽は焦げ茶色をしています。
サンコウチョウはオスメスが交代で抱卵します。平均すると40分ごとくらいで交代しますがメスの方がいつも長めのようです。上の写真はオスが交代の催促に来たところです。
催促した後にオスが下の方から巣に向かってきました。
オスが巣に向かって飛びあがるのとメスが巣から飛び出すのがほとんど同時です。卵の温度を下げないために素早い交代をするのでしょう。
ある日交代したオスが抱卵を始めてまもなく、突然巣の中で鳴きだしました。しばらく鳴いた後巣から飛び出していきました。
その直後に巣に入ったメスがすぐに何かをくわえて飛び出しました。卵の殻のようです。どうやら最初のヒナが孵ったようです。
まもなくオスは小さな虫をくわえて戻ってきました。孵化したヒナに給餌が始まりました。
抱卵中のオスが口を開きました。見ると口の中は薄緑色です。いかにも南国の野鳥ですね。
息の合うサンコウチョウのツガイのかいがいしい子育てにより、この後10日ほど経ったころヒナたちは巣立っていきました。
蓮池に住んでいるゴイサギ
自宅近くの蓮池では蓮の花が咲くころになる幼鳥を連れたとゴイサギ(英名;Black-crowned Night Heron、体長 57p)の家族が蓮の林の中でエサ取りする姿が目立つようになります。蓮の花の上を飛ぶ幼鳥。
こちらはゴイサギの親鳥。頭頂と背中が紺色、後頭部の二本の冠羽がカッコいいですね。
こちらは若いゴイサギ、茶色の羽が紺色に代わっていく途中です。
ここの蓮池はゴイサギの家族が安心して暮らせる場所なんです。
迫力満点のササゴイの狩り
ササゴイ(英名;Striated Heron、体長 52p)は夏になると東南アジア方面から日本にやってきて繁殖します。上の写真は川の浅瀬に産卵しにやってくる川魚のオイカワが近づいてくるのをじっと待ち構えているところです。
大きく羽を広げて一気に水中に嘴を突っ込みオイカワを捕らえます。
水中から顔を上げるとオイカワが逃れようと激しく身体をばたつかせます。
時には嘴でオイカワを串刺しすることもあります。こうして捕らえた魚を数匹丸呑みすると営巣場所に待つヒナたちのところへ帰っていきます。
ヒナの待つ巣に戻るササゴイ。
帰ってくる親鳥の気配を感じて4羽のヒナたちが首を伸ばして待っています。
親鳥がやってきました。「おまちどうさま。」
親鳥の嘴を一番先にくわえたヒナが餌の魚を受け取ります。左端の小さなヒナは親鳥の傍にすら行けません。強い子だけが餌にありつける、これが自然界の厳しさです。
産卵するオイカワが少なくなるとササゴイの狩りもなかなか成功しなくなります。大きく嘴を開いて気合を入れます。
「アレーッ?魚がいない!」狙われたオイカワは一瞬早く水中から飛び出して危うく難を逃れました。
じっと魚を待っているササゴイの背中にオニヤンマが止まりました。
別な日、なかなか魚を捕まえられないササゴイが石の上で休んでいるオニヤンマを見つけました。
ササゴイはヒョィと首を伸ばしてオニヤンマを捕まえ食べてしまいました。よほどお腹がすいていたのでしょう。
今年もヒナが孵ったフクロウ
カメラマンに大人気のフクロウ(英名;Ural Owl、体長 50p)は今年もヒナが2羽巣立ちました。こちらは巣立ちした一番子。
アオバズクの子育ても成功です
子供の成長を見守るアオバズク(英名;Brown Hawk-Owl、体長29p)母鳥。時にはくつろぐ時間もね!
アオバズク親子4羽の勢ぞろいです。親子親子のサンドイッチ状態なんです。
沼にやってきたコアジサシの親子
今年もコアジサシ(英名;Little Tern、体長 24p)がやってきました。写真はコアジサシのヒナです。ヒナは背中がまだら模様の茶色、嘴は黒色をしています。
親鳥が小魚をくわえて舞い降りてきました。左側の3羽はヒナ鳥たちです。
一羽のヒナが餌をもらいました。お腹があまり空いていないのか、ほかの二羽はじっと座っていますね。
沼の漁師さんの話では以前はもっとたくさんのコアジサシがやってきていたとのことです。内陸まで来なくても海辺のエサが捕りやすくなったのでしょうか。
蓮池のカワセミを見つめて
今年の夏はカワセミ(英名;、Common Kingfisher、体長 17p)と蓮の花をテーマにした写真を撮ろうと近所の蓮池に何日も通いました。上の写真は逆光の夕暮れ時、水面すれすれを飛ぶカワセミ、水面にもその姿が写っています。
もう少しで開きそうなきれいなつぼみにオスのカワセミが止まりました。カワセミは蓮池の小魚を食べるため、水面のよく見える蓮の蕾や花の散った後の種の入ったシャワーヘッドによく止まります。
オスの成鳥が蕾から小魚を狙っています。
幼鳥がハスの蕾にやってきました。カワセミの幼鳥はお腹の羽の色や足の色が黒っぽいのですぐに見分けがつきます。
幼鳥がすぐそばの蕾にやってきました。
幼い兄弟たちはとても仲良しです。
蓮の花の近くにやってきたカルガモを狙っていたら偶然カワセミが画面を通過していきました。
ある日の夕方、オスの親鳥と幼鳥が二羽で何やら背を伸ばしたり縮めたりしていました。
二羽はあちらこちらに移動しながら奇妙な伸び縮みの動作を繰り返しています。
しばらくすると二羽は激しく争い始めました。どうやらこの親子は子別れの時期を迎えたようです。
アオサギの逃がした獲物は特大だった
アオサギ(英名;Grey Heron、体長93p)が蓮池に悠然と舞い降りてきました。
白い花の咲く蓮池を獲物を探すアオサギ。
猛然と獲物にアタックするも逃げられてしまったようです。
しかしコイがあまりに大きすぎて持て余しているアオサギ。残念ながらこのあと逃げられてしまいました。
珍鳥、レンカクがやってきた
時々訪れる市内の沼にレンカク(英名;Pheasant-tailed Jacana、体長 55p)が2年ぶりにやってきました。大勢のカメラマンで大混雑する中を、ようやく撮影スペースを確保して遠くにいるレンカクを撮影しました。
レンカクの好物はハスの茎や根です。レンカクは人影の多い昼間は沼の中央部の草薮で過ごして、夕方になると蓮の林に飛んできて朝まで過ごし、早朝にはまた草薮に戻っていきます。今回は10日ほどの長めの滞在で、野鳥愛好家を楽しませてくれました。
草薮から蓮の畑にやってきたレンカク。しばらく羽繕いをしてのんびりしていました。
蓮の葉の上でくつろぐレンカク。
ねぐらから飛び立ったレンカク。
昼間の居所で飛びあがるレンカク。距離が遠くきれいな写真は撮れません。
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