珍鳥コイカルとの出会い
公園のはずれのエノキの並木のある歩道辺りで一羽のコイカル(英名;Chinese Grosbeakm、体長 19p)が道端の草むらに落ちたエノキの実を探して食べていました。コイカルは中国の満州から朝鮮半島北部などで繁殖していますが、まれに日本に少数がやってくるようです。
ここにやってきた個体は頭が黒い♂です。
地面に降りたコイカルがちょうど日の当たる所に移動してくれました。色合いがとても綺麗に撮れました。
エノキの実を拾いに飛んでくると地面に降りる前に一度樹上に止まって辺りの様子を窺うのですが、こんな風に枝が被らないところでポーズをとってくれることはめったにないことです。
群れで行動するイカル
今年も大きなイカル(英名;Japanese Grosbeak、体長 23p)の群れがこの公園にやってきました。イカルは仲間と鳴き交わしながら木の実などがたくさん落ちていそうな場所に高い木の枝を伝って三々五々近づいてきます。
辺りに人の気配がなくなると次々と地面に降りてきて採餌します。
何かの気配に気づくと大きな羽音を立てながら一斉に樹上めがけて飛び上がって逃げます。
採餌にやってきた途中で、大きな木の又にできた穴に溜まった雨水を見つけて飲むイカルです。
こちらはひとしきり採餌した後に入れ代わり立ち代わり水路にやってきては水を飲むイカルの群れです。
群れて採餌するシメに遭遇
今年は公園内にいるシメ(英名;Hawfinch、体長 19p)の数がとても多かったようです。ある日群れで採餌するシメを撮影しました。
いかめしい顔つきのシメの群れが採餌する様子はなかなか壮観でした。
シメは木の実や草の実が好物です。しかしシメは、レンジャクの好きなヤブランの黒い実にはまったく食欲を示さないようです。きっと美味しくないのでしょう。
この冬会えたツグミたち
冬になるとシベリア方面からたくさんのツグミ(英名;Naumann's Thrush、体長 24p)たちがやってきます。渡ってきたばかりの秋口には、ツグミたちはかなり用心深く行動していますが、春が近づいてくるとかなり大胆に採餌する姿をじっくりと観察できるようになります。
河原を飛び回りながら採餌するツグミ。
食欲旺盛なシロハラ
冬鳥のシロハラ(英名;Pale Thrush、体長 25p)が太さ1pほどもある大ミミズをかなり苦労しながら飲みこみました。ノドの下の胃袋の辺りは大物のごちそうでポッコリと膨らんでいます。
北国からやってくるアカハラ
こちらは水場にやってきたアカハラ(英名;Brown-headed thrush、体長 24p)です。冬になると東北、北海道や樺太方面からやってきます。
公園で見かけたトラツグミ
トラツグミ(英名;Scaly Thrush、体長30p)は留鳥ですが冬場には平地の公園の藪陰などで見かけることがあります。
ここでは野鳥愛好家がお立ち台をしつらえていて、ちょうどそこに立ち寄ってくれました。
あちこちで見かけたアトリ
この冬は各地の公園などでアトリ(英名;Brambling、体長 16p)の群れをよく見ました。この写真は水場にやってきたところです。地上に降りて枯れ葉の中から木の実を探して食べますが、枯れ葉の中に埋もれるように採餌しているアトリは保護色で気づきにくい上にとても用心深く上手く写すのにはかなりてこずります。
緑色の中ではアトリの羽の色はとても美しく見えます。この個体は頭の部分が黒っぽく夏羽に変わりつつあるオスです。
藪陰からたまに姿を見せるウグイス
冬場のウグイス(英名;Japanese Bush Warbler、体長 14-16p)はヤブの中で地鳴きが聞こえてもめったに姿は現しません。暖かい日にまれに採餌しながら飛び出してくることがあります。雌雄同色ですがオスの方が数センチ大きく、こちらの写真はちょっと小さめなのでメスと思われます。
こちらは小さな池の中の枯れた葦の茂みで採餌していたウグイスです。ちょっと大きめで足も長くオスと思われます。
ふっくらと可愛いエナガ
エナガ(英名;Long-tailed Tit、体長 14p)は群れで木々の間を移動しながら採餌しています。よくみているとたまにゆっくり休んでいるエナガに出会うことがあり、すかさずシャッターを切ります。
2月中旬、巣材になる苔を集めているエナガに逢いました。もう繁殖の準備をするのでしょうか。
平地の公園に暮らすカケス
昼少し前、公園で何人かのカメラマンが広場の真ん中にある大木にカメラを向けていました。午前中からそのあたりにやってくるカケス(英名;Eurasian Jay、体長 33p)を狙っているとのことです。一緒に待つことおよそ2時間、ようやく待望のカケスが一羽、「ジャーッ」と鳴きながらやってきて大木の枝影に止まりました。
辺りの様子を慎重に見極めた後カケスは木の根本に舞い降りてエサ探しを始めました。
しばらく芝生の上を探し回って、やっと木の実を見つけました。実を咥えたカケスは一旦樹上に飛びあがるとどこかへ飛び去っていきました。きっとゆっくりと食べられる場所に行ったのでしょう。
公園で越冬するカシラダカ
カシラダカ(英名;、Rustic Bunting、体長 15p)は数羽の家族単位で園内の草むらや落ち葉の中で草や木の実を探して食べます。たまに近くの枝に止まって辺りの様子を窺うときがあり、撮影のチャンスです。
これは遊歩道の上で採餌するカシラダカが、歩道の向こう側がくぼんでいて背景がきれいにボケるところで写してました。
きれいな青空の中、二羽で枝にやってきたカシラダカです。
遠目には目立たないカワラヒワ
冬の公園や河川敷などでは小さな声でピリピリッ、ピリピリッと鳴きながら移動するカワラヒワ(英名;、Oriental Greenfinch、体長 15p)の群れを時々目にします。
田んぼで採餌していたカワラヒワの大きな群れが歩いてくる人の気配に驚いて一斉に飛び立ちました。
樹上に止まっていてもあまり目立たないカワラヒワですが、羽を広げて飛ぶ姿はとても綺麗です。
飛び立ったスズメの群れ
人見知りしないコゲラ
小さなドラミングの音がしている方を見るとオスのコゲラが木の枝をつついています。頭の赤い羽根がオスの印です。
こちらは太い木の幹に止まって虫を探っているコゲラの真上から写しました。
採餌しているときのコゲラは静かにしていると人がすぐそばにいてもあまり気ならないようです。
可愛らしいルリビタキ
今年の冬は各所の公園や林で比較的間近に可愛らしいルリビタキ(英名;Red-flanked Bluetail、体長 14p)を撮影できました。夏の繁殖環境がよかったのかもしれません。こちらは目の前の横枝に止まったルリビタキのメスです。
薄暗い谷間に日差しが差し込みルリビタキ(オス)を照らし出しました。
ササやぶの中からルリビタキの地鳴きが聞こえてきてそちらにカメラを向けた時、ちょうど目の前の縦の枝に飛んできて止まってくれました。
オオバンが冬を越す池
冬になるとさいたまの池や河川にやってくる黒色のオオバン(英名;Eurasian Coot、体長 39p)は白い額板と赤い目が特徴です。
人の姿を見つけると素早く遠ざかってしまうオオバンですが、エサが競合しないユリカモメなどの鳥とは仲良しのようです。
肉食系のアオサギ、一方のオオバンはベジタリアンです。
旅鳥のオジロトウネンが立ち寄る沼
小さな体のオジロトウネン(英名;Temminick's Stint、体長 14p)は、はるか北極海沿岸で繁殖して冬は東南アジアで越冬する大旅行家です。
短めの黄色っぽい足が水没しない深さの水辺を忙しく歩き回ります。砂の中に嘴を差し込んで水生昆虫、甲殻類などを探して食べます。
たまに羽繕いなどして一休みします。
たくさんのユリカモメが冬を越した沼
この冬はたくさんのユリカモメ(英名;Black-headed Gull、体長 40p)がこの沼にやってきて優雅な姿を見せてくれました。ユリカモメは雌雄同色で若い個体は嘴や足の色が橙色ですが、大人になるときれいな赤色になります。また夏羽になると英語名の由来である頭の部分が黒頭巾をかぶったようになります。
沼に薄氷が張った寒い朝、一羽のユリカモメが氷の上で羽を広げたりじっと氷面をのぞき込んだりしています。どうやら氷に映った自分の姿をみて別な仲間がいるとでも思ったようですね。
100羽を超えるユリカモメの群れが沼の上空を飛び回っています。絶好の被写体だと、連続でシャッターを切りました。
ユリカモメが一斉に波立つ水面に集まってきました。どうやら小魚の群れを狙っているようです。
気品のあるヨシガモが飛来した沼
たまに出かける公園の小さな池に二ツガイのヨシガモが来てくれました。間近で見るオスのヨシガモはとても美しく気品があります。
こちらはヨシガモのつがいです。オスに比べてメスはまったく地味で目立ちませんね。
これがヨシガモのオスのセールスポイント、ナポレオンの帽子そっくりに見える頭の部分の大写しです。
メス同士二羽で連れ立って泳ぐヨシガモです。よく見るとメスもとても上品な装いですね。
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