遊水池の朝
冬の早朝に訪ねた遊水地は水鳥たちが活発に活動を始めたところでした。二羽のアオサギ(英名;Grey Heron、体長 93p)も餌場に出発です。
カンムリカイツブリ(英名;Great Crested Grebe、体長56p)のつがいも盛んに採餌しています。
猛然と獲物めがけて突進していきます。
池の遊歩道で見かけたオオジュリン
冬場は枯れた葦の茎を剥がして隠れている虫を探しまわるオオジュリン(英名;Common Reed Bunting、体長 16p)を遊歩道わきで見つけました。盛んに枯れた葦の茎の皮を嘴でむしり取って食べ物を探します。
この個体はオオジュリンのメスのようです。オスはもっと頭部の茶色が濃くなります。またオスの夏羽の頭部は黒色となります。
池の水面が開けた歩道の傍に一羽のオオジュリンのメスが飛んできて止まってくれました。
やや強い風で波立つ水面を背景にしてきれいな写真となりました。
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コミミズクの住む葦原
遊水池の葦原でコミミズク(英名;Short-eared Owl、体長 37-39p)の狩りが見られるという情報をいただきました。狭まい道やでこぼこ道を慎重に進みようやくコミミズクの狩り場にたどり着きました。コミミズクはトラフズク属で頭部に短い羽角があります。武者震いをしたこの写真ではわずかに羽角が写っていますが以下にご紹介している写真ではほとんどわかりません。きっと警戒したり威嚇するときなどに羽角を立てるのではないでしょうか。
この画ではほんの少し羽角が見えています。
コミミズクは日本や中国大陸などで越冬しカムチャッカやシベリアで繁殖します。上の写真は早朝の狩りの合間、止まり木に止まってくつろぐコミミズクです。
草むらの獲物を見つけたコミミズクがさっと舞い降ります。
獲物を押さえこんだ後顔を上げて辺りの様子をうかがうコミミズク。抑え込んだ獲物はたいてい一気に丸呑みしてしまいます。
朝日が昇ってくる中で、集音器の役目をしている平べったい顔を前に向けて獲物の気配を探るコミミズク。
葦原を自在に飛び回って好物のネズミを探します。
なかなかネズミは見つけられません。
コミミズクは意外に人家の近くに暮らしています。今年はここの葦原に複数のコミミズクがやってきましたが、春が近づくころまでにその内の二羽がオオタカの餌食になってしまったと聞きました。自然界の掟はとても厳しいものです。
コハクチョウの越冬する池
コハクチョウ(英名;Tundra Swan、体長 120p)が越冬している池を夜明け前に訪ねました。薄暗い池の前でコハクチョウたちがコォーコォーコォーとにぎやかに鳴き交わしあうのをく聞いていると、やがて意を決したように数羽ずつの群れが水面をけりながら飛び立ち始めました。
夜が明けてくるとコハクチョウたちは次々に餌場の田んぼを目指して飛び立っていきました。
池にほど近い田んぼで採餌するコハクチョウの群れ。
最後の群れが池を飛び立ったのは最初の家族が出発してからおよそ4時間ほど後でした。どうも寝坊の幼鳥たちの群れです。
お堀で暮らすキンクロハジロ
城址公園のお堀でキンクロハジロ(英名;Tufted Duck、体長 40p)がくつろいでいました。
メスも大変リラックスですね。
ニシオジロビタキを初撮影
ニシオジロビタキ(英名;Red-breasted Flycatcher、体長 12p)現わるの情報をいただき早速都内の公園を訪れると、園内には大勢のカメラマンが一羽の小鳥を取り巻きながらシャッターを切っていました。ここでご紹介する写真はその時撮影したものです。
ニシオジロビタキはあまり人を怖がる風もなく樹上から繰り返し地面に降りてきてエサをとっては枝上に舞戻って食べていました。なかなか器量よしの小鳥ですね。
日本では数少ない旅鳥ということでこの日写真の収めることができたのはとてもありがたいことでした。
シマアジのやってくる川
越冬のためこの場所に姿を見せたのは今年で二回目というシマアジ(英名;Garganey、体長 38p)に会いに都内の小さな川を訪ねました。シマアジはマガモ属で体長37.5pのコガモとほとんど同じ大きさです。ここにはシマアジのオスが一羽だけやってきてカルガモに混じって暮らしています。
3月になるとオスのシマアジはかなり婚姻色がはっきりしてきて太くて白い眉班が際立って見えます。
シマアジ(写真左側)は一緒に暮らしているカルガモと並ぶとかなり小さく見えますね。
タゲリの北帰行
2月中旬、遊水池の水が減って池の底が見えてきたところにタゲリ(英名;Northern Lapwing、体長 32p)の大群が立ち寄っていました。上の写真は遊水池で採餌した後に大きな群れを作って北へ向かうところです。
干潟になった場所に次々と舞い降りてきて採餌するタゲリの群れ。
相当遠くから写した写真ですが光線の加減に恵まれてトリミングしてもタゲリたちの採餌の様子がよくわかります。
お腹がいっぱいになるとタゲリたちは次々と飛び立ちます。これからはるか満州や樺太を目指しての旅立ちです。
上空から獲物を探すチュウヒ
朝方、葦原の上空を獲物を探して飛ぶチュウヒを見つけました。
日暮れにねぐら入りするハイイロチュウヒ
日没後しばらくして夕闇が迫る葦原の一角にハイイロチュウヒ(英名;Hen Harrier)が枯れた葦に身を隠すようにしながら飛んできました。この先にきっとねぐらがあるのでしょう。
ベニマシコの採餌
1月中旬、遊歩道の脇で残り少なくなったセイタカアワダチソウの実を食べるベニマシコ(英名;Long-tailed Rosefinch、体長 15p)のオスを見つけました。
こちらはメスです。判官びいきなのかメスの方がかわいらしく見えますね。
2月下旬、芽吹いた猫柳の花をおいしそうに食べているベニマシコに出会いました。
やはり芽吹いたばかりの花芽は新鮮でおいしいのでしょうね。
オオマシコは萩の実が大好き
オオマシコ(英名;Pallas's Rosefinch、体長 16-17p)を探して群生した萩が実をつけている山道を探索しました。道路わきの萩のやぶの中で採餌しているオオマシコの家族を見つけました。
採餌しているオオマシコの近くで動かずにじっとしていると、メスのオオマシコが一羽、雪の上に落ちた萩の実を探しながらこちらに近づいてきました。
例年よりも積雪量が少ない山道は日当たりがよい場所では雪の解けているところもあります。落ちている萩の実を探しやすいのかオオマシコはこちらの顔色を見ながら(?)舗装が露出した路面の上も間近までやってきて落ちた実を食べます。
残り少ない萩の実を真っ赤な二羽のオスが細い枝に止まって食べています。
近くの実を食べつくした一羽が「場所を譲れ!」と威嚇したところです。
どうやら萩の実はカワラヒワも大好物のようです。オオマシコと仲良く同じ枝で採餌しています。
本当においしそうに食べていますね。
とても美しいカワラヒワ
頭部が茶褐緑色のカワラヒワ(英名;Oriental Greenfinch、体長 15p)は普段自然の中に溶け込んでいるときは地味な目立たない小鳥です。しかし雨覆の一部に見える黄色の羽は翼を広げるととても美しく見えます。
真っ白に積もった雪の中では腰の部分に見える黄色の羽だけでも良く目立ちます。
仲良く並んで萩の実を食べるカワラヒワのオスとメス。右側の深緑っぽい方がオスです。
萩の小枝に群らがるようにして実を食べるカワラヒワ。
湖で冬を暮らすカワアイサ
周囲の山の端を包む朝焼けが凍てつく湖面を照らし出したとき一ツガイのカワアイサ(英名;Common Merganser、体長 65p)が静かに泳いできました。厳冬の湖に暮らすカワアイサのシルエットに深い感動を覚えた瞬間でした。
明るくなった湖の水門付近にはオスのカワアイサが集まっていました。
オスのカワアイサは頭部と背中の羽が深緑色でとても綺麗です。
ダム湖の公園にやってきたウソの群れ
3月初旬、早朝のダム湖の公園に数羽のウソ(英名;Eurasian Bullfinch、体長 16p)の群れが桜の木の枝にやってきました。まだ固い桜のつぼみをむしり取っておいしそうに食べていきました。
この時期は山の草木の実などは食べつくしてしまい食べ物を探すのに苦労が多いのでしょうね。
こちらの地味な羽色はメスのウソです。
波打ち際で狩りをするコサギ
強風が吹きつける臨海公園の波打ち際でコサギ(英名;Little Egret、体長 61p)が何かを狙っています。
石垣の隙間に隠れていた小エビを捕まえるとガバッと大きく口を開いて一気に飲みこみました。
採餌場に飛び立ったヘラサギ
春一番の吹き荒れたこの日、公園内の葦原に身を寄せていたヘラサギ(英名;Eurasian Spoonbill、体長 74p)がちょうど12時過ぎごろ葦原から飛び立ちました。
ヘラサギは一旦は舞い上がったのですがあまりの強風のために先ほどまで休んでいた池に押し戻されてしまいました。
しばらくするとヘラサギは再度舞い上がって餌場のある干潟に向かいました。
今度は強い風に苦労しながらも優雅に羽を羽ばたかせながらゆったりと飛んでいきました。
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